システムエンジニアの過酷な実態をコミカルに描く電撃文庫の異色作『なれる!SE』。本企画は、その主人公&ヒロインである桜坂工兵と室見立華による“中二っぽい”IT用語の解説コーナーだ。
このコーナーはIT用語の中でも特に中二っぽい単語(※)を取り上げ、その意味と語感のギャップをゆるく楽しんでいくものです。
優秀な中二病の少年少女をIT業界にスカウトすべく始まったこの企画。今回もガンガン攻めていくわよ!
いやぁ……前回の話を受けてちょっと自分でも色々研究してみまして。中二的な単語とはどういうものか考えてみたんですよ。
ほう。
まず画数の多い漢字ですね。『螺旋』とか『煉獄』とか、こういうゴチャっとした文字は中二っぽい感じがします。
なるほど。
次にマグナ・カルタとかハイドロプレーニングとか、よく分からない横文字も中二っぽいですね。ここで重要なのは元の意味が『よく分からない』ってところです。色々人口に膾炙して一般的になっちゃった横文字はダメですね。たとえば今ロボットアニメで”コスモロボ”なんてネーミング出したら全没くらうでしょうし。
ふむふむ。
そして最後の一つ! いやぁこれにたどり着いたのは正直凄いと思いますけどね。うふふ、世界の真理を見つけちゃった気分ですよ。うふふふ。
なんかイラっとくるけど、仕事だから一応訊くわね。何?
ファンタジー用語と現代用語を組み合わせるんですよ。科学的な単語とか技術・軍事系のワードを。するとそこにはなんとも言えない中二感が生まれます。
はぁ、たとえば?
『時空教会』。
うわ、中二くさ。
でしょう? あと『機甲僧侶』とか『妖精反応炉』とか『物理槍兵』とか、なんだかよく分からないけど格好よくありませんか? この理論を応用すればいくらでもクールな中二用語が量産できます。やっべー特許取っちゃおうかなぁ、僕。
多分おんなじようなこと考えてる人いっぱいいると思うけどね……。まぁ何事につけ体系化して分析するのはいいことよね、エンジニア的には。闇雲に感覚論だけで押し通してもなかなかうまくいかないもの。
ですよね。なので今回からきっちり分析してお題の単語を選んでいきたいと思います。まずは本理論に基づき、技術とファンタジーの融合っぽい用語をチョイスしてみました!
え、フリだったの?
(※)思春期の男の子女の子がぐっとくるようなカッコイイフレーズ、名前。ポーズをつけて叫んだりするとなお可。ただし大人になってから同じ単語に接するとなぜか赤面してしまう不思議。

